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モンゴルの旅・・・③<初日ベースキャンプを発つ> [モンゴルキャンプ旅]

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2012年9月9日日曜日
昨夜というより、今朝早くにベースキャンプに到着し、その後睡眠。
そして、7:30に目が覚めた。

いつごろからか降り出した雨が、ゲルの天井を打つパラパラという音で目を覚ました。
いつものキャンプで聞く、テントを打つ雨音よりも少し重く鈍い音に聞こえる。が、似たようなものだ。


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ゲルは4人が寝られるようにベットが壁際に配置されている。
中央には薪ストーブとテーブルが置かれている。
中央の天窓から煙突を出し、またそこから明かりを取り入れるように作られていた。


ベースキャンプに到着した時は、秋というより冬のように凍えるほど寒かった。
しかし、ゲルの中は、到着前から薪ストーブがたかれ暖められて、暑いくらいになっていた。
そのおかげで凍えることなく、快適に寝ることができたのだ。


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(画像は、通訳のオユンさんと、食事担当のスレンさん)

朝食の時に、予定を少し変更することを決めた。天候不順の影響だ。
雨の予報は翌日まで出ているらしかったが、キャラバンリーダーは昼頃には雨が上がると判断していた。
予定は10:00出発だったが、昼頃の出発に変更だ。

到着してからなんの準備もできてなかったので、ちょうど良い準備時間が作れた。



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待機時間、ベースキャンプの周囲を散歩して歩いた。

景観はどことなく日本にいる感覚になる。すっかり秋の景色になていた。気温も低く寒い。
連日30℃を超える日中と、熱帯夜が続いている日本から来たはじめての日とあって、この急激に低くなった気温差に体が慣れておらず、いっそう寒さを感じる。

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ゲルの中でコーヒーを飲みながらゆっくり準備をする。
メンバーと少し仕事の話しをしたり、今回のキャンプの話しをしたりと、午前中をゆっくりとゲルの中で過ごすことができた。

自分としては、キャンプの話しだけで良かったのだが…(^_^;)


11:30を過ぎ気温は上昇してきた。寒くない。
雨も小降りになって、そのうちあがった。リーダーの読みが的中したのだ。

そのリーダーがゲルにやってきて、出発を13:00にしたいと我々に伝えた。



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馬に積み込む荷物と自分が持つ荷物を分けたあと、タバコを吸いに外に出た。
同行する牧民たちが集まり、キャンプ用具、食料などの物資と馬の準備をはじめている。

協力しあいながらの作業は、さすがに手ぎわが良い。


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そうこうしているうちに昼食の準備ができたと声がかかった。
昼食は…何て説明したら良いか…
キクラゲの炒め物といえば良いか…

このキクラゲの炒め物とパンがこの日の昼食となった。
普通、炒め物やスープの中に4、5枚キクラゲが、いろどり、食感の変化のために入れて使われる脇役的存在だと思っていた。
しかし、この昼食はキクラゲが完全主役になっている。
食べても食べてもキクラゲというのも…おいしいのだが、飽きてしまう。


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食後外に出て空を見上げると、まだ天気ははっきりとしてない。雨は降ってないが、雲がかかったり晴れ間が見えたりを繰り返している。

正面には、乗馬用の馬が集まっていた。
集められた数頭の馬の中から、自分が乗る馬を選んだ。

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小ぶりでおとなしい馬が良いと思い、牧民に聞いてからこの馬に決めた。

「サルテーホンゴル」という名がついていたが、なんとなく呼びづらいので自分が呼びやすい名前をつけることにした。

「モグモグ」

これから9日間はこう呼ぶことにした。

初対面はかなり警戒されて、触ることすらできなかったが、これが帰る前あたりになると、歩いている馬の背から、首あたりを抱きついても嫌がることがないほど慣れてくれた。


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オユンさんの馬。牧民によると真面目な馬で、よく人の言うこと聞いて、勝手には走らないそうだ…

後の話しだが、この馬はオユンさんを乗せてまま暴走することなる。そして、オユンさんは別
の馬に乗り換えていた…
馬にも機嫌の良し悪しがあるのだろう。





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荷の積み込み準備も整い、いよいよ出発だ。
しかし、予定より3時間半ほど遅れての出発になるため、予定していた野営地とは異なる野営地に向かうことになった。15kmくらいの道のりになる。

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初日だし、馬にも慣れるためにはちょうど良い工程なのかもしれない。


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最初はゆっくりと馬を歩かせながら進み、少ししてから速歩で進む。
そしてまた歩かせながら進み、少しして速歩をする。

こんなの進み方を繰り返し、初日の野営地に向かった。



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自分にははじめてのモンゴルで、ほとんど知識も持っていなかった。チンギスハーンのことを少しは知っていたことと、景観は大草原の中のゲルが立っているというイメージしか持っていなかった。

いろいろな方のblogを見て予備知識を得たが、景観はもともと持っていたイメージ通りで、自分も実際に、そんな綺麗な景観を見ることになると想像していた。


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イメージの世界のモンゴルとは、大草原が広大に広がり、ゲルや羊の群れが遠くに見える。空を見上げると、吸い込まれるような青空がどこまでも続いている。そんな素朴で豊かな自然を想像していたのだ。

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しかし、自分が訪れているモンゴルは北部方面の山岳地域が多くある場所で、馬で進む道のりも、山へ山へと向かっている。
出発前に抱いていたイメージとは、少々異なっていることに気がついた。
ただし、素朴で豊かな自然は変わらない結論だ。


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景色は山と川と湿地帯。そして、時折草原ぽい平地に出る。
初日はほとんど平地だが、丘を越えたり川を渡るなど、アップダウンは激しい。

草原ぽい平地には、どこかに湿地帯が隠れていたりする。
馬にギャロップをさせようものなら、たまにその湿地帯に馬の足が突っ込んでしまい、当然人は飛ばされる…落馬するだろう。



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そんな危険性もあるため、先導は荷物馬と牧民の乗った馬が行う。


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見渡す限りの緑の大草原はなかったが、木々の葉が黄色く色づき、山々のグラデーションに心奪われる。異国の地で、一足早い秋を教えてくれた。


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途中、休憩もせずに一気に野営地へ向かいたどり着いた。


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4時間続けての乗馬だ。
アップダウンがあり、湿地帯があり、川があり、歩き、走り、また歩き、また走り…
17:30に野営地に到着だ。

約15kmといっても直線距離での話しで、当然まっすぐは進めない。おそらく、直線距離のほぼ2倍の距離を馬に乗って移動したと思う。

4時間続けて馬に乗っていると、ヒザが痛くなる。
馬から降りた直後、すぐに歩くことができず、しばらく馬の横に立ち馬をなでたり、軽く屈伸運動をしたりして痛みを和らげる。



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野営地に着いたらすぐに牧民は荷物を降ろし、馬を集め木につなぐ。
そしてテントを設営し、焚き火の用意をする。
女性はすぐに食事の準備に取り掛かる。川から水を組みお湯を沸かす。これが飲み水になるのだ。

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この間に少しだけ仕事をして、あとは周囲を散歩して歩いた。
川の水はとても綺麗で、とても冷たい。

通訳のオユンさんから、
「温かいコーヒー飲みますか」
という誘惑に負けて、仕事は終了、散歩も終わらして食事までゆっくり過ごすことにした。


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牧民たちもひと仕事終えてくつろぎはじめた。牧民たちは、「アルヒ」というモンゴルのウォッカの飲みだしている。
もちろん、頂いた。


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夕食が出来上がった。
この日の夕食は、「ホーシュル」というモンゴル料理。
揚げ餃子の大きいバージョンのようなもので、中には野菜も肉もたっぷり入っていて美味しい。
これに味噌汁がついた、和モンゴル折中の夕食になった。


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夕食後は焚き火を囲い、みんなで「アルヒ」を飲み過ごした。
23:30就寝…
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コメント 2

yossi-

やはりモンゴルらしいですね〜
馬で移動してキャンプを張ってうらやましいな〜
料理もいろいろあり楽しみですね〜
by yossi- (2012-09-24 23:39) 

ヒデぽん

yossi-さん!
馬で移動して野営するというのは、原点ですよね(^O^)
あこがれのシチュエーションに大満足です。
ただ、馬を長い時間乗っていると、ヒザがかなり痛くなります。途中で立ち乗りしたりして膝を伸ばしますが、それでも痛い…一度にこんなに長く乗ったことがなかったので良い経験になりましたよ(^O^)
by ヒデぽん (2012-09-25 00:38) 

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